サイフを落とした話
イエメンは誘拐やテロ以外の治安(泥棒とか)はいいと聞いていたので
いつもは持たないサイフ(いつもその日に使うお金だけをポケット
に直接入れてた)を持って旅をしました。
午前中にサユーンから飛行機でサナアに帰ってきた日。
空港から市内までのタクシーも時間があったので交渉で粘って粘って
かなり安い値段になってホクホク。いい感じやな〜い。
お昼は買ってきたりするのが面倒くさかったのでホテルのレストラン
で食べる事にした。その時一緒にいた日本の人と
「シバーム良かったわぁ」
とか1時間ぐらい話ながら食べていたらホテルのフロントの人が
やってきた。
「君何か忘れてない?」
「は?」
彼の横にはタクシーのドライバーがいた。
ん?車の中に?でもカバンはちゃんと持ってるし…
「なんにも忘れてないと思うけど…」
「ポーチを忘れてないか?」
ポーチ?なんだそりゃ。
・・・想像つくでしょうが、そう私はタクシーにサイフを落としていたのだ。
ギャーおっばか〜〜!
しばらくして気がついて
「あ〜〜!!」
って言うとタクシーの運転手が私めっちゃお気に入りのゴルチェの龍の模様が
ついてる(メタラーだも〜ん)サイフを渡してくれた。
中身はわざわざ持ってきてくれるぐらいだから、もちろん手は一切つけ
られてなかった。
中身は現金は空港で両替した4000円ぐらいのイエメンディナール。
正直これぐらいだったら自分のアホさかげんに泣きながら諦めることが
できただろう。
しかし空港でトライしようとしたクレジットカードと、かなりの金額が
入ってる銀行系のワールドキャッシュも入れてあったのだ!
万が一の不正使用の場合クレカは保証があるだろう。
でもワールドキャッシュは他人に引き落とされても無保証なんでしょ?
やっべかったーーーー ( ̄□ ̄;)!!
それにしてもこの運転手、通りすがりなんだし、そのまま持って行っても
私は言われるまで
落としたことすら気がつかなかったぐらいだから
分からなかったのに…。
降りて1時間もたっているってことはしばらく走ってから気がついて
わざわざまた戻ってきてくれたのだ。
ちょっ、イエメン人(多分この運転手が特殊なんじゃないと思う)って
なんて親切な人なんやろ〜〜。 タクシーの値段値切りまくった相手
だというのに…。
他の大抵の国やと絶対サイフを届けてなんてくれなかっただろう。
なんて美徳な精神を持っているのだ、イエメン人ってば…。
ワタクシ、ジーンと感動してますますもってイエメンが好きになったので
ありますよ!
ラ〜ヴ(*´Д`*)